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【橋本病】産後の辛さ・イライラの原因が判明。産後うつだと思っていたら甲状腺機能低下症でした

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橋本病:首左右にある甲状腺の機能異常が原因で起こる病気。バセドー病の方が有名(症状は真逆で血液検査で見る場所は違う)。

 

昨年末に甲状腺機能低下症の橋本病だと診断された白玉です。

 

 

 私は聞いたことある…程度でしたが、40代〜50代女性に多い病気なので投薬中の方やご存知の方も多いかもしれません。どの世代の方でも・男性でも発病することがある。

 

  

40代からの女性で軽度な方を含めれば十人に一人は橋本病と言われるくらい罹患者が多く、産後をきっかけに発病することも多いと言われています。さらに、様々な症状も「産後うつが尾を引いている」と思ったり「加齢のせいだ」と片付けられて病気と結びつかないのが厄介なところです。

 

  • いくら休んでも疲れやすい
  • 原因不明なだるさが続いている

 

そんな方はこの病気のせいかもしれません。

 

 一人でも多くの方がこの病気に気がついて元気になってくれますように、

という願いを込めて。

 

今日はこの病気について、そして私が現在行っている治療について書きました。

 

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甲状腺機能低下症:橋本病とは

>川上診療所:橋本病(慢性甲状線炎):http://www.mmjp.or.jp/kawakami-clinic/hasimoto.html

妊娠と橋本病 | 国立成育医療研究センター

病気については上記専門のサイトを見たほうがわかりやすいですが、引用しますと

人間の体は、体に害となるものを覚えてやっつける力があります。…中略…この作用を免疫と呼びます。

ところが原因はわかりませんが、体が自分の甲状腺を「敵」と勘違いして覚え込んでしまうことがあります(自己免疫)。

こうなると自分の免疫が自分の甲状腺を徐々に(=慢性)壊していってしまいます(炎症)。…中略…甲状腺があまり壊されるとホルモンが十分作れなくなってしまいます(機能低下症)。

引用:川上診療所

つまり、首前方にある甲状腺を自分自身の抗体が攻撃し、機能が低下して甲状腺ホルモンが減少してしまう病気ということになります。

 

甲状腺は体の代謝を調節するホルモンを分泌する大切な臓器。

甲状腺ホルモン減少=代謝低下 

簡単にいうとこうなのですが、代謝の低下が起こると様々な症状が出てきてしまいます。

 

甲状腺ホルモン減少で起こること。代表的な症状と私の現状

”甲状腺ホルモン減少=代謝低下”によって、いつも眠い・寒がり・食欲がない・太る・便秘・むくみ・脱毛・不妊・流産・痴呆やうつのような症状が表れます。

 

症状が進むと椅子に座るのもやっとなくらいになってしまうのだとか。(主治医談)

人が働いたり生活していくには必要不可欠なホルモンなんですね。

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引用:甲状腺ホルモンのはたらき|甲状腺について|甲状腺がんについて|甲状腺がん.hhc

体感としては、最初は大したこと無いのですが重なりに重なって出てくると生活の質を下げるものばかり…日常生活を送るのもなかなか辛くなってきます。

私の場合、ここ3年こんな感じでした

  • とにかく疲れやすい・だるい
  • 無気力
  • 眠い
  • 食事が美味しくない・食欲がない
  • 食べないけど体重減らない(代謝の低下)
  • 抑うつ傾向(表情が乏しい・楽しいことが減った・死にたいと思う)
  • イライラ
  • 肌の乾燥
  • 物忘れがひどい
  • 月経が重くなった
  • 寒がり
  • ひどい立ちくらみ

”なんとなく体調が良くない”という感じは二人目を妊娠する前からすでにあったので、4年くらい不調だったことになります。ただ4年前は「授乳でエネルギーを吸われているからかな」くらいであまり気にしていませんでした。 

二人目の産後、どうしようもなくなった疲れやすさ

二人目の娘をを出産した後からは、息子を公園に連れて行く・スーパーに買い物に行く、そんな日々の当たり前のスケジュールをこなすだけで息切れを起こしていました。

子どもたちと昼寝をしなくてはとても持たない感じで、ベットに横になったら瞬時に眠ってしまうほど…。

夜も子どもたちと一緒に寝落ちすることがほとんどで、夫が帰宅したら配膳などのためになんとか体を起こしていた日々だったと思います。(記憶もおぼろげ)

 

二人目出産前までならフォローできていた息子の「靴下履けない」「ご飯食べさせて」も…イライラ

 

子育て中ならではの家事の見通しの立たなさにも…イライラ

 

体力がなくなり常にイライラしていた状態で、うつ状態や痴呆のような症状も徐々にひどくなっていった時期でした。

イライラは甲状腺機能亢進症(バセドー病など)の症状

イライラは甲状腺機能亢進症の状態だとされています。

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引用:甲状腺ホルモンのはたらき|甲状腺について|甲状腺がんについて|甲状腺がん.hhc

甲状腺機能の低下と上昇は特に発症初期だと行き来があるらしく(主治医談)、私の場合産後すぐは甲状腺機能亢進症だった可能性もあるかもしれない?とも思いますし、極端に疲れてしまうが故のイライラだったのか?とも。

今となってはわかりませんが、病気ではなくても子育ては疲れたりイライラすることも多いものなので、なんでも病気だからだとは言えませんが、とにかく辛い時期でした。

気になったら血液検査を「専門外来」で

ここまで読んできて「私もそうかもしれない」と感じた方がいたら、甲状腺専門外来内分泌内科などにいって医師に相談を。どうか!

 

甲状腺機能の低下や亢進は血液検査をするとすぐにわかります。

触診で甲状腺の腫れやしこりを診る他に、首(甲状腺)の超音波エコーをして異常がないか確認する検査もありました。

病気が進行すると心臓に影響が出る場合もあるため、心電図検査と上半身のX線検査(レントゲン)を行いましたが、こちらは問題なし。

 

地域のクリニックだと血液検査をしても結果が出るのに一週間かかることもあるので、初診料がかかっても最初から大きな総合病院で検査してもらったほうがスムーズかと思います。大きな病院であれば2時間ほどで結果が出て、その日に治療方針も決められます。

 

甲状腺ホルモンの低下は徐々に起こる

ホルモンが徐々に不足した人は体が慣れてしまい何も感じないことがたくさんあります。ひどくなると心臓の働きが落ちて苦しくなったり、物を考えるのが遅くなり痴呆と間違われたり、さらには全身がむくんでしまう粘液水腫と言う状態になったりします。

 引用:川上診療所

※線を引いた箇所は私が引きました。

甲状腺ホルモンが徐々に徐々に減っていった場合、自分で自分の変調に気がつけない、というのは非常に厄介なところなのではないでしょうか。

 

私自身4年前の不調を感じた当初、産後の運動不足ありありだったし、30代で肌の調子が変わるということも聞いていたしで、体の変化全て「産後はそういうもの」で片付けていた節がありました。

とにかく「出産」を境に、月経も代謝も何もかも変化する説明がつくと思い込んでいたので、いろんな不調も知らんぷり!で過ごしていたのは少し問題だったと反省しています。

 

ただ…もっと早期に内科に行ったり婦人科に行ったからといって、問題が解決できていたかどうかは不明ではあるのですが。

というのも、甲状腺の病気は専門外来で(自己抗体・TSH・T3・T4の項目を含む)血液検査をしないと分からない病気です。調子が悪いからと内科や精神科にかかっても原因がわからず、取りこぼしが起こっていると問題提起しているレポートもありました。高齢者の中には認知症と間違われてしまう方もいるのだとか。

参考:見過ごされやすい甲状腺の病気.pdf

 

女性にもっと広まっても良い病気

「もともと自己免疫の異常が原因なので、出産期のホルモンの変化をきっかけに発症することは内分泌内科ではよくきく話」とのこと。(主治医談) 

 

出産を期に発病することが多い。それなのに当事者の私たちや保健師が知らないために、産後うつや更年期障害と間違われるケースが多いこと、本人が「加齢のせい」と思い込んでしまい受診しないことはとても問題だと思います。

 

あぁ両親学級では産後うつだけでなく、この病気についても取り上げてもらいたかった〜。絶叫

 

 

検診で私たち親が相談する保健師も、産後うつの知識はあっても甲状腺機能の知識がある方は少ないのではないでしょうか。私は産後うつだとばかり思っていたし、保健師さんに勧められたクリニックもメンタルクリニックでした。

 

うつ病のように落ち込むけれどうつ病の薬は効きませんし、更年期かと思って産婦人科で女性ホルモン治療を行なってもこの病気には効きません。認知症と間違われ投薬すると悪化してしまうそうです!!!なんと!!!

参考:見過ごされやすい甲状腺の病気.pdf

 

 

寛解する病気で治療は簡単!でも脱昆布は完璧にはいかない

橋本病かつ甲状腺機能低下症の私の場合「チラーヂンS」を処方されました。5㎜くらいの小さな錠剤で、朝1回の服用だけでOK。特にストレスはありません。

 

初月:「チラーヂンS」25μgからスタート

翌月:血液検査で異常ありのまま→「チラーヂンS」50μg

 

また来月、血液検査をして異常ありのままだったら75μgにしてまたまた来月も血液検査して…と徐々に増量してホルモンの適量を見て行きます。※追記:75μg処方で安定(2020.6)

 

他にはヨウ素の制限を受けていて、昆布やひじきなどの海藻類を食べないように言われています。家庭で食事のコントロールはある程度できますが、ショックだったのは外食時のこと。出汁に昆布が使われているかもしれないので和食は食べない方が良いみたいで…蕎麦もうどんも天ぷらも!出汁で食べる物が大好きなのに悲しい。

まぁ鰹出汁の可能性もあるので聞いてみるけど!!!

 

あと、調味料に昆布が使われていないかどうかをチェックしているのですが、おたふくソースに昆布だしが入っているのが地味にショックでした。お好み焼き大好きなのに…時々だから良いかなぁ…いやいやだめだよなぁ…と脳内で葛藤が起きている白玉です。

 

 

気になる副作用ですが、不足している甲状腺ホルモンを人工的に充填する形の治療なので「ない」と説明されています。一生服薬を続ける方が多く、完治はしないけど寛解はする病気だということ。

今は月1で通院して採血と診察が必要ですが、ホルモンのバランスが取れれば3ヶ月に1回〜半年に1回に通院間隔は伸びるそうです。(主治医談) 

 

治療の先に…元気な私よ戻ってこい

今の私は平日は帰宅すると放心状態で、20分くらい休息しないと家事に移行できないほど。夕方までにはヘトヘトに疲れてしまいます。平日はまだ良い方で、休日子供達と過ごしている方が体も頭もフルに動かすからか、昼には疲労感に襲われてしまいます。 

 

もともと体力がある方ではありませんが、学生時代は徹夜してなんぼの学科でしたし、就職してからも朝から晩までよく働いたものです。

それがちょっとした外出やパート、家にいるだけでも疲れ果ててしまうようになるとは、人生何が起こるか本当にわからないものですね。 

 

 

昨年12月から治療を始めて2ヶ月目。

まだまだ体調が良くなったという実感はありません。むしろ疲れやすさの原因がわかったことでさらに頑張れなくなりました。

 

頑張れないし頑張らない!

ことを頑張る。そんな感じで過ごしています。笑

 

ついつい子どもに色々な体験をして欲しくて休日外出しがちですが、家でできることに切り替える。外出したらご飯は簡単にする。そうじゃなくても簡単か!

疲れてイライラするのが一番嫌なので、とにかくゆっくりと過ごすことをこころがけています。

 

諸症状はホルモンのバランスが安定すれば劇的によくなるのだそうで。

 

劇的に…!

という言葉に今は期待値上がりすぎています。

 

ただどの部分が劇的に良くなるのかは…これからのお楽しみですね。

きっかけはこの病気かもしれませんが、現在動かしていない体がなまっているのは確実なので、ホルモンが安定してもグダグダなままかもしれませんから。

 

それでも、とにかく原因がわかったことと治療を始められたことで、いつも曇っていた空に光が差してきた気分の白玉です。

 

 

少しでも「この病気かな」と気になるところがあったら、1回病院にかかってほしい!私からのお願いです。この病気ではなくても診察で何かわかるかもしれませんから。

悪化してしまうと毎日疲れてしまって、家事して育児して…という普通の生活を送ることがとても大変になります。

 

 

一人でも多くの方が、楽になりますように。

元気になりますように。

 

 

 ↓やられている白玉

www.shiratama-anko.com


 

 

 参考:見過ごされやすい甲状腺の病気.pdf甲状腺の病気 意外に多い、機能亢進症・機能低下症 – 全日本民医連

 

↓おまけ:この病気を患ったお二人の対談

gendai.ismedia.jp

 

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