読み聞かせを始めた1歳のころから絵本が大好きだった息子。
自然に字に興味を持って「これなんてよむの?」なんて会話をしながら、絵本を読むようになる。と思っていました。ところが。
文字に興味を持たない。
そして当然ながら本を読まない。それどころか避ける。
というびっくりな、そして親としてはどこか不安な園時代を過ごしました。
子どもの個性?そっとしておく?
興味を持つように素敵な本を揃えればいつか興味を持つ?
…このままでは興味持たないだろうな(息子の場合)。
ということで、文字を追わない様子に不安を覚えていた年長冬から「気になることは自分で(本で)調べてみる」「本を読んで想像力を育む」生活を目指して試行錯誤してきました。
その中で意外なところ…文字の大きさ・縦書き横書きかどうかなどに息子の苦手の原因を発見し、その後読書の習慣付けへと進めました。
現在小学2年生の息子が読書好きにるまでの道のり(できるなら本好きになってほしいと奮闘したある親の記録)です。
※息子が未就学児の時からディスレクシアなのではないか?とも考えていました。今もその傾向があると考えています。
※注意:LDの診断を受けた子やその傾向がある子が読書の困難を克服できると伝える意図はありません。
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子どもはみんな本を読んでもらうのは好きなのに。そこから先はどうすれば?
幼児期は本を読んでもらうことが好きな子ばかり。
息子ももちろんそうでした。
でもそこから先の「読書」となると、少数ではあるけれど我が家のように一筋縄ではいかない場合もあるのではないでしょうか。
本がすぐに手に取れる環境、文字への興味や探究心など、環境と本人の気質が合っていて自然に読書をするようになる子もいれば、そもそも文字に興味がなかったり、文字を追うと疲れやすい子もいるわけです。
年長の冬の時点でも、音読(書字も)が苦手そうな息子の様子をみて、まず読書の何が息子にとって壁なのかを探ることにしました。
「読み聞かせ」と「自力読み」の間に必要なサポートを考えた年長冬
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娘は本も文字も好きなタイプで、幼児期から本を開き年中冬から自然と一人で読み始めました。同じ環境でも、その子の個性によって違うものということを身をもって体験中です。
- 絵本や図鑑が家にある程度ある
- 絵本の読み聞かせを聞くのは大好き
- 時々絵本を開いて眺めてはいる
- 音読に苦手意識・つっかかる
- 一緒に音読しようとしても嫌がる
- 環境を整えれば、いつか自発的に読書をするかもという期待がまだあった(私)
息子が年長冬までの我が家の状況はこんな感じでした。
でもそろそろ就学かという時期に入り、息子が文字を読むことを苦痛だと感じているのなら、待っているだけでは解決しないのでは。どうすれば??と親のお悩み期に突入。
例え親が「我が子はディスクレシアの傾向があるな」と感じても、年長で診断やサポートを受けるのは難しいため、親が家庭内でできることは何かを考えなくてはなりません。つまり自己流・手探りの日々の始まりです。
そこで始めたことは2つ。
- 文字を追いにくそう→様々なレベルと書式の種類の本に触れて、合うものがないか探す
- 本自体に苦手意識がある→一緒に音読する時間を作る・息子の好きな本を私に読み聞かせしてとお願いする。負担にならないよう少しずつ本に触れる時間を増やす
この2点を生活に取り入れてみることにしました。
選書でまさかの発見と「息子が私に読みきかせ」等の音読習慣で読書量が増えた小1
1.選書:様々なレベル・書式の本を揃える・借りる
我が家は絵本は本棚に並べていたものの、難しいかな?と思い絵本の次のレベル(と思い込んでいた)の児童書はほとんど置いていませんでした。
でも小学校に行ったら毎日教科書読むのだし…興味がないにしても練習はしてみないとな…ということで『齋藤孝のこくご教科書 小学1年生』を用意。
難しいだろうなと一緒に音読してみたら、
なんと!読める!
一緒に音読していたら、私がとっても気に入ってしまった本でもあります。
文字数が少ない簡単な絵本でも途切れ途切れ読んでいた息子が、
これを一緒に音読したら
なぜかすらすら読める。
文字が大きく読みやすい。そして縦書き。
これが息子にとって重要だったんですね。
簡単だと思い込んでいた絵本がいけなかったとは。
まさか、そんなことって!
絵本って文字は小さめで、横書きの本も多いですよね。。息子が好む絵本が『ノンタン』シリーズや『からすのパンやさん 』だったことで急に全てが繋がりました。そう、ノンタンもからすもパンやさんも縦書きなのです。
これが繋がった瞬間は私にとってかなり衝撃的で、本当に膝から崩れ落ちました。
私の想像でしかありませんが、文字と文字の隙間が等間隔なので読むことに集中できるのがよかったのかもしれません。そして息子は今でも絵をじっくりみるタイプなので、絵本だと読もうにも絵に引っ張られて気が散っていたの可能性もあります。
ということは文章自体の難易度は関係ないのでは?と小学一年生向けの『なぜ?どうして?みぢかなぎもん 1年生』など10分で読めるシリーズを揃え始めました。
出会えてよかった大感謝の1年生〜6年生向けのシリーズ。
息子の音読苦手意識を変えてくれた本。明日は何かな?と必ず確認して本を閉じる。自分では絶対読まなかったのに、今は娘にも読んでくれるようになった😄— 白玉粉 (@CLqoCTUYj03rUjT) October 9, 2020
聞いて聞いてって音読しにきてくれるのがまた可愛い。https://t.co/fFyJp7W2B7
この頃から児童書も揃え始め、息子と一緒に音読してみたらやっぱり読める。句点で交代しながら読むということをよくやっていました。
こうして、縦書きなら大丈夫なのだと確信したのでした。
もし就学前に読書が苦手でも、それはひょっとして横書きか縦書きかの問題だったり、文字の大きさが関係しているかもしれません。
また、児童書・雑誌・歴史漫画など様々なジャンルの本を一緒に音読してみたら、あれれ意外と読める!という書式やジャンルに出会えるかもしれませんね。
2.音読を習慣づける:夜眠る前に息子に読み聞かせをしてもらう+10分音読の時間を作る
息子にあっている本のタイプが分かってきた頃、私が寝る前の儀式にしていた読み聞かせを、時々息子に代わってもらう作戦に出ました。
「今日眠いな。●●くん(息子)の読み聞かせ聞いて寝たいな」とか「〇〇ちゃん(妹)に読み聞かせしてくれる?」と頼っちゃう作戦です。娘もどんどん読めるようになった時期だったので娘にお願いする日もありました。
息子が寝室に持ってきた好きな本を読んでもらって、少しずつ生活の中に音読の時間を作ったところ、息子の中の読書への苦手意識がなくなっていったようなのです。
今振り返ってみて(親が)頑張ってよかったというポイントは、子どもがどんなに簡単な本を持ってきても、毎日同じ本で飽きても、とにかく昨日より上達した点を伝えたり、(私の代わりに読み聞かせしてくれて)ありがとうと伝えたことかなと思います。
なんて書いていますが、私にも苦手な絵本のジャンルというのはありまして。それが続いたら同じレベルの絵本を出して「こっちがいいな」と伝えることもありました。笑
つまり親子間で嫌な雰囲気にならない、音読を毎日頼まれても嫌じゃない、くらいに子どもの気持ちに持っていければいいのかなと思います。
その後、息子が入学後直後から全校休校でなにも課題がなかったこともあり、日中おうち国語授業の一貫として10分間音読の時間も作りました。
この時期のポイントは「家での10分音読」と「自分の好きな本を読む時間」とを分けるように設定したところ。
同じ読書でも課題とお楽しみ時間とに分けてみたのです。10分間読書は私がお勧めした本の音読。自分の好きな本を読むときは漫画でも絵本でもなんでもOKで黙読でも可。
こうしたことで、暇な時は「これを読みたい」という気持ちも出てくるようになったのではないかなと思います。
めでたく読書好きに。書店で歴史漫画や名作集も選ぶようになった小2
「本が好き。楽しいもん」と息子から聞いたのは小学2年生になってから。
目指していたところがそこだったのに、いざ言われるとびっくりして口ぽかーんの白玉でした。笑 喜びはしばらくしてから。
歴史漫画をほしいと言ったり、世界の名作集などの絵が綺麗な本を読むようになったのもこの時期からです。自然と兄妹一緒に読書時間になった瞬間、家が今までにない静かさになって感動。
青い鳥と美女と野獣あたりも読み始めた。読書がとまらなくて、早く寝ようと声を掛ける日がこようとは😭でも同時に近視が急に出始めててこれも泣きそう😭 https://t.co/qfhDTpw02E
— 白玉あん子@小2年長 (@ShiratamaANKOD) July 2, 2021
兄妹ともに読書が楽しいものになって欲しいものが増えてきたため、書店だけではなくブックオフを利用することも増えています。
本を好きになって欲しかったら、子どもが選んだ本を拒否しちゃいけないというのをよく聞きますが、中古本だと「なんでもいいよ!!」って心から思えるのでいいですね。 普通の書店だと、中古では出回らないようなものをついついおすすめしちゃう…
ちょっと話は変わりますが、歴史まんがなどを選び始める前、一時期息子がゾロリシリーズしか読んでいないなーという時期がありました。子どもが今はそれがいいんだ、という理由ももちろんありますが、他の本を知らないだけという可能性もあるので「家での10分音読」の時間には私お勧めの名作系の音読してもらって、まずは知ってもらう時間にしていたこともあります。
私はアマゾンで本を買うことが多いのですが、到着すると「どれどれ」と兄妹は覗きに来るし、暇な時にその本を読んでることもあるので、親選書の本も家に置いておくことも無駄にはならなそうです。
読書好きでも疲れやすさが見えるから。量を増やす取り組みはしない予定
読書が苦手で自分から読む兆しがなかった年長冬の様子からは想像できないくらい、読書を楽しんでいる今の息子。
単純に読書が苦手なだけなタイプなら、ここからは読書量を増やしていく工夫なども考え始めるところですが、やはり息子はディスレクシアの傾向があるように見え、長く読書をすると疲れやすそうなのでので量を増やすような働きかけはしない予定です。
現在の読書量に関しては、多い日でゾロリやこまったさんのような児童書や名作童話集を1冊読む位。少ない日は10分で読めるシリーズを2章位。
私の当初からの一つの目標である、子どもが暇な時間に「本を読んで想像力を育む」という生活には近付けたのではないかなと思います。
でももう一つの目標「気になることは自分で調べてみる」というところはまだまだ。
🎉息子が自分で辞書引いたーーー!!!🎉
— 白玉あん子@小2年長 (@ShiratamaANKOD) November 20, 2020
漢字が始まってから、山なら山登りとな言葉を書くよつになったのだけど、思い浮かばないときは私が横で辞書を引くか、引き方を教えるようにしていた。
わからない→辞書を引くと刷り込みできたかな🤭(まだ一日目) pic.twitter.com/a3Em0ZDFAs
ツイのように、宿題で熟語を調べるのを辞書で調べるというのをたまにやりますが、例えば「宇宙が空気で満たされたらどうなるんだろうね?」という疑問が息子の中で突然湧いてきた時に、私と一緒に「あー惑星が全部落ちちゃうかもね。」「どこに落ちるんだろうね。」「宇宙の底ってどうなっているんだろうね。」と予想大会にはなるのですが、じゃあ図書館で(ネットで調べてみようでもいいのですが)本を探してみようとはまだならず。
私も私で息子の疑問をその場で考えようとしちゃうのと、調べようとしても後回しにしがちなので、これは今後の課題かなぁというところです。
最後に:私が子どもに読書習慣や音読を大切にしている理由
それは音読や読書量が多いことが脳の活性化や思考・行動力の高さに繋がるという調査結果があるからというのももちろんありますが、シンプルに人生を豊かにする一つの方法だからというのが大きいです。
これから読書の中で旅をしたり人とは何かを学んだり、素敵な人に出会ったり嫌なやつにびっくりしたりしてほしいなと思います。もちろん現実でも。
参考1.ディスレクシアと読書
ディスレクシアでも読めば読むほど読めるようになる、ということもわかっているそうです。
ただ、LDの理解が浅い日本で、ここを切りとってしまうととても危険なのではないかと思いっています。また古い記事でもあるので、あくまで参考程度に。(特に読書が苦手な子に対して教育者が読書を強いるようなことになってほしくないです。)
家族側からすると、希望になるのではないかなと思うので置いておきます。
参考2.音読(と計算)で脳が活性化する
参考3.小中高と読書習慣があった子どもの調査
参考4.読書習慣を取り入れることで「読書が好きだ」と答える子どもが増える
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