このブログは発達特性を持つ当事者として、また特性を持つ子の親として書いている記事も多いのですが、そんな私のブログを見つけて、「へやすぽアシスト」というオンライン子ども運動教室からお声をかけていただきました。
- 対面の療育施設に空きがなく半年以上待っていたり、通えていても頻度が少ない
共働きで時間の都合がつけられない - 「発達障害かも」
と気になっているけれど支援につながっていない… - 特性があるわけではないが運動が苦手そう
こんなご家庭に向けての独自の運動療育プログラムということで、それなら是非体験してみたい!(送迎体力無の親)と思い、8歳・6歳の兄妹と今月参加してみました。
びっくりしたのは無料体験でも事前のヒアリングがあり、子どもの特性・苦手・伸ばしたい運動を伝えられること。そしてコーチが兄妹専用に運動メニューを考えてきてくれたことです。体験後にはコーチから今後のアドバイスをもらえたので、夏休みに家でもそれを意識しながら身体を動かしたいと思います。
※「へやすぽアシスト」は運動療育・発達支援の経験を持つをコーチによるオンライン少人数〜マンツーマン制。対象は年中〜小4
※「へやすぽ」というオンライン集団運動クラスもあります。対象は年少〜小3小4程度
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まずは事前連絡。動ける空間とzoomを準備
体験日時はへやすぽアシストの申し込みフォームから水・木・土のいずれかで選択します。
体験30分の後、質問時間もあります。コーチから今後の運動の課題なども聞くことができました。
折り返し連絡が来るので、好きなこと、得意な運動や苦手なこと(場面緘黙・聴覚過敏など)を伝えます。
私の場合は、①好きなこと②出来なそうと思ったことだとかなり慎重になること③苦手・気になっている動き④この夏の運動面の目標などを伝えました。
事前連絡が終われば、あとは一人二畳分ほどの空間の準備と、送られてきたzoomのリンクを開くだけ。
コーチの動きが良く見えるので、スマホなどより大きめの画面の方がおすすめです。私はデスクトップを使用
また下の紹介動画でも出てきますが、親もトンネルを作ったり何かと子どもと一緒に身体を使うので動きやすい服装が良いですね。
当日使うものはzoom開始後にコーチから説明があるので準備しなくても大丈夫ですが、ボール1つとタオル1枚を使う場合が多そう。
我が家の体験内容
体験教室当日。
zoomに入室してみると忍者のコスプレをしたコーチが!
今回はコーチと子ども間で自己紹介をしましたが、人見知りや特性で難しい場合はミュート参加でも良いとのこと。
あとはカルロスの救出というテーマの動画を見て、いよいよ兄妹専用運動プログラム開始です。
そうそう。兄妹はこの「カルロスの救出」設定を完全に無視していましたね。
早く動きたい兄妹にはカルロスの言葉が届かなかったようです。苦笑
兄妹は興奮で声が大きくなっていき、娘は少しパニックになりそうな波もあり、さらに私は体験レビューのための写真を撮りたくって兄妹のまわりをウロウロしていたものの、親参加型なので思ったように撮れず若干ドタバタしてしまいました。
…ということで、体験で取り組んだ運動の一部をイラストにしてみました。
では一つずつ見ていきましょう。
3人でボールを使った運動
- 二人は座って床にボールを転がして通せんぼ
- 一人はボールが来ない瞬間を見計らって横断
娘はここで「ボールに当たりたくない」「お兄ちゃんに負けちゃう」という気持ちからちょっとパニック気味に。息子と私が「大丈夫だよ」「ボールが当たっても負けじゃないから」とか何か声かけをしていたのですが(うろ覚え)、コーチは静かに見守ってくれました。
習い事の最中でも家族の空気を優先してくれるのは、特性を持つ子の親としては嬉しかったですね。
親子でグーパー飛び
- 親が長座して脚をグーパーと閉じたり開いたりを繰り返す
- 子どもは立って親と逆の動きでグーパーとジャンプを繰り返す
これは始めるタイミングが難しい動きですが、初めてしまえば一定のリズムで繰り返しできる動きです。
タオルを使ったバランス運動
- タオルの上に子どもが乗る
- 座った親が引っ張る
- 子どもはタオルから落ちないようにバランスを取る
いやぁ重い。
手加減する余裕もないくらい兄妹が重かった。
かといって力を入れすぎるタオルを引っこ抜いてしまうので、小学生など大きい子どもとやるときは注意です。
体性感覚を養う・コーディネーション能力の習得→運動神経が良くなる運動プログラム
恥ずかしながら、今回説明を受けて初めて知った「コーディネーション能力」。
簡単に言うと連結能力・バランス能力・識別能力・反応能力・変換能力・定位能力・リズム能力の7つの能力を満遍なく習得するという(日本で言う運動神経を良くするための)東欧で発達したトレーニング方法なのだとか。
※参考:体育授業は「子どもと一緒に笑顔」で変わる - 著者インタビュー - 明治図書オンライン「教育zine」
- 一つのスポーツに特化するよりも複数のスポーツを楽しむことが大切
- 競技特化は遅い方が良い
このように最近よく聞くようになったのは、このコーディネーション能力を習得することが重要視されているからなのですね。
私が複数のスポーツをやっていた、と聞いてぱっとと名前が浮かぶのはサッカーの本田選手(中学校入学までサッカーと野球と両立)なのですが、他にもフィギアや水泳選手にも、幼少期は複数のスポーツをしていた方がいたと聞いたことがあります。
特に外国の選手紹介ではよく聞く話ですよね。
へやすぽアシストの体験で取り組めるプログラムは、そんなコーディネーション能力習得(幼児期は体性感覚)を養うために考えられているので、どうやって子どもの能力を伸ばしたらいいのかわからない、複数のスポーツを習わせる時間がないという悩みを解決するのにも良い場なのではないでしょうか。
定行 夏海コーチが優しい。運動療法士として発達支援を行い、ダンサーとして活躍中
体験中、終始穏やかに声かけをして下さった定行 夏海コーチ。
もう一人のコーチと一緒にお手本をみせてくれるので、オンラインでもどのような動作かが分かりやすかったです。
南アフリカの伝統舞踊を学んでいたという、個人的にとても気になる経歴をお持ちのコーチ。伝統舞踊を学ぶクラスもあったら素敵
ダンサーとして舞台に関わり、さらに未就学児向けの施設で運動療育士としての経験もあります。東京2020にも出演されたそうです。
なるほど。我が家のわちゃわちゃっぶりを見てもどーんと構えてくれていたのも納得です。
対面の体操教室でもある程度配慮してもらうことはできますが、集団で取り組むとなるとその子を待つ余裕がない場合が多いので、今回のようにオンライン・少人数できめ細かく対応してもらえる、その子のタイミングを待ってもらえる、コーチが発達特性の子に理解があることは、親としてとても安心できる要素でした。
オンラインでの体操教室体験が初めてだった白玉家。
息子は楽しすぎてコーチの「タオルに当たらないように〜」という言葉は届いていなかったようですが、とっても楽しい時間を過ごすことができました。むしろ当たってくる!!
また、我が家のように発達グレーだと、専門家にフィードバックをもらって強みや課題を聞ける機会は小学生ともなるとほとんど無くなってしまうので、とても参考になりましたよ。
以上、白玉家のへやすぽアシスト無料体験レビューでした。
ここからは体験のまとめと、入会してからのことです。
へやすぽアシスト:オンライン運動教室の体験まとめ
- 体験でも事前のヒアリングがあり、子どもの特性・苦手・伸ばしたい運動を伝えられる
- その子専用にコーチがメニューを考えてきてくれる→親子で続けやすい内容。体験だけでもその子に合ったメニューを知ることができる
- 体験後にコーチからフィードバックあり→子どもの課題がわかり、他の時間にも家で課題を意識して取り組むことができる
- 少ない時間で効率的にコーディネーション能力習得に適したプログラムを学べる
- 親子で取り組むのでスキンシップの時間にも
- 無料体験枠あり
- コーチは運動療法士として発達支援の経験がある
- 家族のペースを見守ってくれる安心感がある
- zoomはミュートでもカメラオフでも大丈夫
「ここが気になる」というようなことは特に無かったですが、我が家の聴覚特性から強いて挙げるなら…レッスン冒頭と最後に見る動画に出てくるカルロスが何を言っているか分かりにくかったのかな?それとも興味を持ちにくかったかな?(好みなので仕方がない)というところです。
へやすぽアシスト:特徴・入会すると
料金:少人数/マンツーマン
- 少人数コース(4人まで):税抜¥15,000/月
- マンツーマンコース:税抜¥30,000/月
一世帯の価格で、子どもが何人参加しても金額は同じです。
※入会金・年間保険料別途必要
レッスン概要:オンラインならではの便利さと細やかなフォロー
オンラインレッスンの強みは外出しなくても良いこと・融通が効くことですが、振替が何度でもできるのにはびっくりしました。
月一回(マンツーマンなら必要時)の個人面談や、目標設定を三ヶ月ごとに目標を置いて課題をクリアすると言う点も、漠然とよくわからないうちに進んでいく近所の体操教室に兄妹で通わせていた私としては驚きです。幼児期にこんなにじっくりと取り組めたら、兄妹がもっと伸びた能力がありそうだなとも
未就学児の時はなるべく外には行っていたけれど、息子は特に慎重な性格で苦手な分野はとことん苦手でした。
小学生になって「授業で全員やっている」「友達が楽しそうにやっているからやってみる」と挑戦する場面が増えてほっとしているものの、コーディネーション能力のために満遍なく・バランス良く体を動かすというのは、好きなスポーツや遊びだけでフォローできている気はしません…コロナ禍もあって運動不足ですしね。
なので専門知識のあるコーチにバランス良く体の動かすコツを、楽しみながら学ぶ時間が持てるのは中々良いことだなと思うのでした。
公式の方にも特性をもった子たちの具体的な参加例がのっていたので、興味がある方は確認してみてくださいね。
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