今日のおやつはなんだろな

LEGOと宇宙が好きな兄。生物も英語もなんでも興味津々な妹。兄妹とのあれこれを。

【経皮感作】赤ちゃんにオーガニックケアは危険?肌を見て適切な保湿ケアを【アレルギー】

↑天然成分100%のオイル

息子はこれでアレルギーになったわけではないのですが・・・肌荒れしている赤ちゃんには天然成分が良くないと判断し、使用を止めました。

 

乾燥が気になる季節になってきました。

ベビーマッサージや保湿ケアの一環でオーガニックオイルを使用する方も多いと思います。

 

息子は生後2ヶ月からほっぺの乾燥がひどく、オーガニックケアでは有名なヴェレダのカランドラオイルやクリーム(ベビーケアライン)を使用していました。

しかし一向に良くならず、またアレルギーの原因としてよく耳にする成分“ごま油・アーモンド油”が入ってることが気になり使用を中断。私が残りを使いました。「※すべての人にアレルギーが起こらないわけではありません」と公式HPにも書いてあります。

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使い続けなかったためか息子には「食物アレルギー」は出なかったが…

出産当時は オーガニック(天然成分)=安全 だと思い込んでいました。

しかしそうとは限らないのです。

 

この記事では、巷に溢れる赤ちゃん向けオーガニック化粧品を使う前に、息子が0歳時の私が知っておきたかったことをまとめています。

赤ちゃんにアレルギーを引き起こしてしまう危険なケアや、赤ちゃんの保湿の大切さが伝われば幸いです。

今の私が昔の私に一番言いたいこと「これくらいの肌荒れで、と遠慮せず小児科で相談しよう」 

実はオムツかぶれや炎症、乾燥した肌にオーガニックケアを続けると、赤ちゃんが含有成分によってアレルギーを引き起こすことがあります。

また、オーガニックケアは自然由来で刺激が少ない分、効き目も穏やかです。そのため肌の乾燥を長引かせるかもと言う危険性は意外と注目されません。

 

肌荒れした部分から空気中のアレルゲン(ダニ・花粉・卵・小麦など)を取り込んでしまいアトピー性皮膚炎を悪化させたり、食べていない食物のアレルギーになる危険性があるなんて、当時の私は全く知りませんでした。そしてアレルギーを発症すると後々喘息になる確率も高まるなんて…。

 

このことをもっと早くに知っていたら。

 

漫然と市販品で保湿していなかったら。

 

これくらいで小児科に行ったら子どもが風邪をもらったり医師の迷惑になるかもしれない、なんて考えずにきちんと通えていたら。

 

息子はアレルギーになっていなかったのではないかと悔やまれます。

 

息子は生後2ヶ月からとても小さい範囲でほっぺが赤くプツプツが見られました。

これくらいならと市販品で保湿。色々と試しましたがよくならず、4ヶ月頃からやっと医師に処方された薬で保湿を始めました。

2ヶ月以上湿疹が続く場合「アトピー性皮膚炎」なのですが当時は知らなかったんですね。

乳幼児湿疹とアトピー性皮膚炎の線引きは湿疹の場所と期間なのだそうです。*1

 

現在息子は4歳。

ダニアレルギークラス1、そして3歳ごろから喘息の傾向があります。見事にアレルギーマーチ*2を歩んでしまっているのがとても心配です。

 

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バリア機能が低下している肌には処方薬。”経皮感作”を起こす成分が入っていないものを

ほっぺが赤い、少しカサカサしている。湿疹がある。2週間経っても治らない。

そんな状態の肌の赤ちゃんは、バリア機能がすでに落ちている肌と言えます。

 

生後3ヶ月を過ぎた頃から乾燥肌の赤ちゃんが増えますが、それまでは脂っぽく脂漏性湿疹で悩んでいた赤ちゃんも多いのに不思議です。皮脂の過剰分泌が治るのですが、それで乾燥肌に繋がってしまうのだと言われています。赤ちゃんは何もしなくても肌ツルツル!だと思っていたので、産後は肌トラブルに悩むこと自体が驚きでした。

 

とにかく赤ちゃんの肌が乾燥する前のケアが大切。これから赤ちゃんのお世話をする皆さんに声を大にして伝えたい!

なぜかと言うと…赤ちゃんの薄い肌はすぐ水分が無くなってしまうし、特に冬は一旦乾燥してしまうとなかなか潤った状態に戻すことが難しいから。

生後すぐから6ヶ月の間の保湿が、その後の赤ちゃんの健康へのカギともなります。

 

肌トラブルがある場合は、市販の保湿クリームやオーガニックケアを試さずに、すぐに小児科を受診することをお勧めしたいです。肌のバリア機能を高めることがアレルギーを遠ざける一番の方法なので、処方薬(プロペト・ヒルドイドクリーム・ローション・ステロイド)で素早く治療が一番いいと私は考えています。

 

 ※子供は肌のことでも「小児科」受診でOK!*3

 

とにかく保湿。

早急に肌の「バリア機能」を復活させることが大切です。

 

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引用:肌の「バリア機能」を大切にしていますか?|ミノン

 

炎症 カサカサ肌「バリア機能」が崩れている赤ちゃんにオーガニックが向かないわけ

そもそもオーガニック化粧品とは?

「オーガニック」とは「無農薬・化学肥料を使わない有機栽培」のことを意味します。つまり「オーガニックコスメ」はそういった有機栽培で育てられた自然由来の成分を配合した化粧品のことです。

 引用:http://aqua-cosme.com/blog/organiccosme-kihon/teigi/

説明を読むと「オーガニック化粧品」は体に優しいものだと感じますよね。

しかし有効成分に自然由来の成分が使われているという一見体に良さそうなところが、後々赤ちゃんのアレルギーを引き起こす一因になるのです。

 

皮膚経由で侵入したアレルゲンが体内で抗体I gE を作ることを”経皮感作”と言いますが、抗体ができた食材を口にすることで食物アレルギーを発症するということも明らかになっています。

 

つまり肌が荒れた状態が続くと、そこからダニ・ハウスダストなどのアレルゲンが侵入しアトピー性皮膚炎が悪化し、さらに目に見えないほどの微粒な食物(特に卵はほこりとくっつきやすい)が肌から侵入して後々食物アレルギーになりやすくなります。

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参考:経皮感作と食物アレルギー |We新報|日本医事新報社

引用:独立行政法人国立成育医療研究センター

「茶のしずく石鹸」で多くの女性が小麦アレルギーを発症し、ニュースになったことがあります。

私たち大人でも経皮でアレルギー反応を起こすことがあるなんて驚きですよね。

では大人よりうんと皮膚の薄い(大人の半分とも3分の1とも)肌の荒れた赤ちゃんがアレルゲンにさらされたら…。

 

ピーナッツオイル含有のスキンケアをしていた赤ちゃんがピーナッツアレルギーを発症したという報告だけではなく、ピーナッツを良く食べる家庭の子供がそのアレルギーを発症した例もあります。

 

私は今回この記事を書くまで、空気中に浮遊している食べ物のことまで考えたことがありませんでした。調べれば調べるほど奥が深いですね、人がアレルギーになる経緯というものは。

 

また、一種類の植物から精製された「〜オイル」は濃度が高い分アレルギーを引き起こす危険性が高いです。肌荒れした赤ちゃんには選ばない方が無難です。

「オーガニック」実は何が入っているかわからない

注意すべきはアレルギーを引き起こしやすい「食品アレルギー27品」の表示が化粧品には義務付けられていないという点。たとえ「オーガニック」化粧品の全成分をチェックしても表示されていなかったら意味ありませんし、商品が溢れている現代に一つひとつチェックするというのも非効率です。

 

ある皮膚科の医師はこう言っています。

さて、では食品由来の成分を皮膚に使用するのは一切良くないのかというお話です。(中略) どちらかというと、Yesです。 使わなければ行けない理由があれば別ですが、そうでなければ使用する必要は無いでしょう。と考えます。無用なリスクはとらないほうが良いのではないでしょうか?

引用:食物アレルギー | わかばひふ科クリニック 

 

食品アレルギー27品とは

食物アレルギーを引き起こす症例の多いもの症状が重篤なもの7品目を「特定原材料」と言います。また、過去一定の割合で健康被害が見られた20品目を「特定原材料に準じるもの」としています。

 

特定原材料:卵 乳 小麦 そば 落花生(ピーナッツ) えび かに

 

特定原材料に準じるもの:オレンジ りんご キウイ バナナ もも くるみ 大豆 松茸 山芋 牛肉 鶏肉  豚肉 アワビ いか いくら さけ さば ゼラチン ごま カシューナッツ

  

食材であれば上記のものが中心ですが、口にしないものでも使う赤ちゃんに合わなければアレルギーになります。

例えばホホバオイルで赤ちゃんの肌荒れのケアを続けたとします。これだけで(経皮からの接触だけで)むくみや腫れといったアレルギー反応を起こす例もあるというのです。

 

よく花粉症が「コップから水があふれた状態」と言われるように、一つの成分の許容できる範囲は一人ひとり違います。赤ちゃんの頃からわざわざアレルゲンになるかもしれない天然成分を、スキンケアに使わなくても良いのではと私は思います。

 

経皮の方がアレルゲンを排出できずに抗体 I gEを作りやすいという点にも注意が必要です。企業側が全成分を開示している化粧品もありますが、調べることに時間をかけるよりはさくっと小児科に行く方が早いです。  

赤ちゃんの肌を守るためにできること 

小児科でもらった保湿剤でケアすることで乾燥がすぐ治るかというと、、息子の場合はそうではありませんでした。市販品のケアでは保湿が足りず乾燥が進んでしまったのでしょう。ロコイド(ステロイド)にもお世話になりました。一回乾燥しきって湿疹になると、なかなか改善しないというのが実感です。

 

この約4年間で「こうして保湿した、こうした方がよかったな」

ということがいくつかまとめます。

お風呂に入りすぎない

驚かれてしまうかもしれませんがこれはとても有効です。

「沐浴は毎日」と指導をされる産院もあるとは思いますが、乾燥肌には良くありません。

当たり前ですが、お風呂ってお湯で洗いますし石鹸や沐浴剤も使いますから、赤ちゃんの肌から一気に皮脂を奪います。そして一気に水分が蒸発します。それで失われた水分を補うために慌てて保湿するのは何か違いますよね。

 

真夏だと赤ちゃんも気持ち悪いかもしれませんが、冬に向かっていくこの季節であれば二日三日に一回入るかどうかで十分なのだそうです(都内有数の小児救急もある小児科では少なくとも10数年前からこのように指導)聞いたときは目からウロコでした。

 

気になるお股や脇、首などは暖かいタオルで拭いてあげるとスッキリしますね。

私は一人目は真面目に毎日入れていました。二人目は二日に1回。妹はステロイドを使う場面が赤ちゃんの頃からほとんどありません。肌質の違いもあると思いますが、元から洗い流さないというは大きいのではないかと。

 

コットン(棉)や絹 100%を選ぶ

アトピー性皮膚炎を悪化させる「摩擦」「静電気」を軽減させるのは綿や絹の製品。肌触りの良いものを母子ともに選ぶと肌に優しいです。

 

プロペト(ワセリン)での保湿の注意

小児の保湿に適していて小児科でもよく処方されるものですが、昼間は塗ったまま外には出ない。塗りすぎてベタベタにしてしまうと、そこにダニや他のアレルゲンがくっついてしまいます。うすく塗ればOK。外出前にプロペトが残っていたら優しく拭いてあげましょう。

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よだれが多い子は口周り注意

よだれかぶれから肌荒れが続くことで、アレルギーを発症することもあります。口周りやほっぺたは母乳に接することも多く、離乳食期になれば直接食品に触れてしまいます。よだれかぶれが一週間以上続くようだったら小児科受診をお勧めします。スタイをしてこまめに拭くことも忘れずに。

 

肌荒れが続くときは布団を掃除

乾燥で肌の「バリア機能」が低下したほっぺや体から、ダニ・ハウスダスト・カビなどが体内に取り込まれやすくなり、アレルギーを発症しやすくなります。

 

息子がまさにこのパターン。

ほっぺの肌荒れが長期にわたって続く→ほっぺから体内にダニ→ダニ抗体ができる→アトピー性皮膚炎→アレルギー性鼻炎や喘息(軽)

 

なので空気清浄機やできる範囲で掃除しでダニ・ハウスダストを少なくしておくと安心です。赤ちゃんがずっといるお布団だけでもしておくと、ダニの量を不安に思うことはなくなるのではないでしょうか。

 我が家はだいぶ導入が遅れましたが、空気清浄機・布団掃除機・布団乾燥機の三種の神器で息子の肌や鼻炎がだいぶ良くなりました。アレルギー予防にも効くはずです。今では私が布団周りを掃除をしていると兄妹揃ってお手伝いをしてくれるので大助かりです。 

 

 ( ストレスを溜めない 解消する)

幼稚園入園で息子の肌が急に荒れて鼻炎もひどく出ました。

絶対ストレスとは言えないのですが、疲れなども含めて出やすくなるのかな。親もストレスを溜めない範囲で対策していけると子供も安心できそうです。  

追記:入園から約1年。肌の状態がとてもよくなりました。タイミング的に見ても春先に悪化したのはストレスも大きかったと言えそうです。(2018.2.25)

 

重要:ステロイドを処方されたらしっかりと塗る

これはなかなか最初はできないかもしれません。

「ステロイドは塗らないで治す」という自然派なクリニックも、それを支持する方も見かけます。

 

かくいう私も「なるべくはステロイドは使わないほうが良い」と何も知らないのに考えていました。オーガニック=安全で効果が高い と勘違いしていました。

 

が!きちんと調べてみるとステロイドは使用する期間をコントロールすれば炎症にとても有効なんだと納得できたんですよね。

最初は漠然と怖さを感じてちまちま塗っていましたが、「使って治す」と決めてしまうと治りも早かったです。

 

「炎症は皮膚の火事」家の外の火が消えても家の中の火はまだ消えていない

 

という例えを聞いて当時の私は決心がついたのを今でも覚えています。

 

塗り始めて表面が綺麗になってもそこでやめない。

一週間塗って根元の炎症まで治め切る。

そして次一週間空ける。

そこでまた炎症が出たら一週間塗る。

次に8日空ける。

また塗る。

9日空ける…。

 

しっかり塗って空ける期間を長くしていく(ここが重要)と自然と出てくる炎症が小さくなり、やがて消えます。

※症状や薬によって塗る期間が違います。小児科医に相談してくださいね。

まとめ 健康に育ってほしい。肌のケアはその第一歩だから

いかがでしたか?肌に優しいというイメージの「オーガニックケア」ですが、赤ちゃんの肌の状態(乾燥・湿疹)によっては危険というのは意外だったのではないでしょうか?

 

赤ちゃんが綺麗で乾燥していない肌の状態でも、スキンケアにアレルゲンとなる成分が含まれていないかよく確認してからの方が安全です。

 

しつこいようですが、赤ちゃんの肌が赤くなってバリア機能が落ちていたらすぐに小児科に受診しましょう。

アレルギー学会の考え方もこれまでの「経口感作」から「経皮感作」へ、数年で大きく変わってきています。小児科の医師から最新の話を聞き、私たち親が子供のために何ができるか考えて進めていけたらいいですね。

「オーガニック」「無添加」ならなんでも体に良い、優しい訳ではありません。近年加熱するオーガニック広告に踊らせられない賢い選択をしたいものです。 現在4歳になりほっぺはツルツル!足はまだ乾燥しているので、ヒルドイドソフト・ヒルドイドローション、ひどい時は年に数回ステロイドを使用しつつゆっくりと肌が強くなるのを待っています。

同じく3か月頃から1歳5か月頃まで時々口周りだけ肌荒れしていた娘は、兄の保湿剤とステロイドで初期から対応していたためか、もうすぐ2歳を迎える今では全身ツルツル。初期の対応がとても重要なのだと実感しています。 早め早めの保湿で赤ちゃんの肌と将来の健康を守ってあげたいですよね。

  

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どうしても。小児科に行けない方は「ヘパリン類似物質」

真夏・真冬など、どうしても小児科に行けない場合や、すでに小児科でヒルドイドを処方されたことがあるけど、小児科に行って風邪を貰いたくないという理由でいけない場合もあると思います。

そんなときはドラックストアなどで医療品のヒルドイドクリーム・ヒルドイドローションと同じヘパリン類似物質が含まれた第2類医薬品のクリームを使うと(処方されるクリームよりは含有量は少なくなりますが)、その他の市販のクリームよりも効果は期待できます。またアレルゲンとなるものが含まれていない安心感もあります。

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*1:口周りや肘・膝裏などに2ヶ月以上にわたって湿疹が見られたらアトピー性皮膚炎

*2:アレルギーマーチ:0歳〜アトピー性皮膚炎や食物アレルギー→3歳〜喘息→10歳〜花粉症 という形で発症しやすい。年齢ごとに発現するアレルギーの連鎖をさす

*3:小児科で処方されるもの:「プロペト」「ヒルドイドクリーム」「ヒルドイドローション」またはそのジェネリック薬品。必要であれば「ステロイド」が処方されると思います。ステロイドについては不安になる方もいるようですが、用法用量を守れば安全です。医師からの処方なので安いです。ちなみに私の自治体では無料です。薬が合わない、、そうなったらに市販品を試しましょう(ほとんどの赤ちゃんはそうならないと思いますが)。無添加やオーガニックをうたっている商品は2,000円〜ですから、処方薬の方がお財布にも優しいですよね。